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着物 制作現場レポート3

2014/11/13 着物 制作現場レポート
着物 制作現場レポート3

着物の雰囲気を決める「ぼかし染め」工程を見せていただきました。



RENCA受注センターの竹中です。

前回(着物 制作現場レポート2)は着物の制作過程において重要な染型紙についてお伝えさせていただきましたが、
今回は、「引染」という染の工程をご報告いたします。


引染とは、着物の地色を刷毛を使って染める作業のことです。
この工程で、柄を更に引き立てる「ぼかし染」がなされるという事なので、
着物の雰囲気をイメージづける重要な工程となります。

やはりこの工程も手作業で行われるため、ぼかし具合も1着ずつ微妙に変わります。
これもまた着物の良さですよね。

引染工程では「絵羽(着物を広げた状態)になった時にぼかしが合うように、
ぼかしの長さが均一になるように注意して作業を行っている。」と仰っていました。

仕上がりを予測して作業を進めておられるんでしょう、素人目には大体の場所にサッサッと
染めているように見えても、仕上がった時には綺麗に揃います。
こうした着物の制作過程を見ていると、長年の技術と経験の積み重ねの成せる業が随所に発見できます!


 
着物 制作現場レポート3

「糊ふせ」という事前工程もあります。


さて、この引染を行う前に、実は「糊ふせ」という工程がございます。
上の写真は糊ふせの部分のアップです。

「糊ふせ」とは、引染をする為に、柄の全体を糊(のり)で防染する工程です。
糊はその日の天候などによって、ヒビがはいったり 防染力が弱まったりするらしく、
染める前には判断の見極めが重要となります。

こうすることによって、柄には染が及ばないようにしているんですね。
柄の多さを考えるとこれも中々大変な作業であることが想像できます。



 
着物 制作現場レポート3

温度と湿度の調整がなされた部屋での「引染」工程


染の工程では刷毛の他に、スプレーガンでの吹き付けによるボカシづくりの作業も見せていただきました。
お仕事中にもかかわらず色々教えていただきありがとうございました!


次回は、「蒸し水洗」の工程をご紹介したいと思います。
それでは。
 

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